要介護度の基準案見直しについて
これに基づき個人的に見直し案の基準でモデル事業の介護認定結果を推定してみました。
(5分刻みで10年基準を均等に配分し見直し案の時間に合わせ合計したものです)
ただし10年度モデル事業と同じものを時間の基準だけの変更とする場合で、時間の計算式に違いはないと仮定した場合です。タイムスタディの内容が変更されていれば結果は違います。
この結果は下記のような表となります。
10年モデル事業の要介護3の一部と要介護4.5はすべて要介護5となり極端に要介護5が増える結果です。要介護度5の割合も8.2%から35.8%となりました。自立・要支援は変化ありません。
要介護5の最重度の介護認定が増えることは申請者にとっては良いことかもしれませんが、推定介護時間の配分を変更しただけで、なんのロジックも見えません。
もともとこの推定介護時間による認定は要介護者の実状をあらわす認定になっていないこと、在宅介護で認定するには問題の多いこと、コンピューターソフトの中身が公開されていなかったことなど問題がありました。今回不満の多かった認定の結果の低さに対応するために、介護時間だけを短縮した結果だとすれば、将来的に混乱が続くことは予想できます。
こんなに要介護5だけが増えれば、保険料にも大きな影響が出ます。
こんな手直しを今やっていていいのでしょうか。介護認定制度を続けてゆくためには要介護者にも認定審査員にも納得できる、システムでないと長続きしません。
それとも、タイムスタデーの配分時間も変えているのでしょうか。
介護時間の基準見直しによる要介護度の変化 表
/ | 10年モデル結果 | 改訂予測数 |
自立 | 14471 | 14500 |
要支援 | 11620 | 11600 |
要介護1 | 35048 | 20000 |
要介護2 | 40603 | 21400 |
要介護3 | 38173 | 23200 |
要介護4 | 20838 | 22100 |
要介護5 | 14375 | 62300 |
計 | 175128 | 175100 |
/ | 要支援 | 要介護1 | 要介護2 | 要介護3 | 要介護4 | 要介護5 |
推定介護 時間 |
1日あたりの 要介護時間 が 5分以上 |
1日あたりの 要介護時間が 30分以上 65分未満 |
1日あたりの 要介護時間が 65分以上 100分未満 |
1日あたりの要介護時間が 100分以上135分未満 |
1日あたりの 要介護時間が 135分以上 170分未満 |
1日あたりの要介護時間が 170分以上 |
見直し区分 諮問案 4月6日 |
1日あたりの |
1日あたりの |
1日あたりの要介護時間が |
1日あたりの要介護時間が |
1日あたりの |
1日あたりの要介護時間が |
11年4月7日